音工房〇は従来の習い事の教室と異なる、あらゆる人の創作活動への敷居を下げ、「遊び」から「学び」を生み出す場所です。
決まったカリキュラムがないことをはじめとして、さまざまな特徴があります。そして、地域に開かれた形になるように、参加しやすい形態でのコースやワークショップを用意しています。
なぜ「創作アトリエ」なのか
創作から得られる学びがある。
もともと教職を志していた人間として、通常の学校教育でも「音楽教室」でも、求められるのは「与えられた曲・問題を解決するための技能の習得」であることが多いと感じています。
そして、何かしらの表現の素になる感覚を持っているにもかかわらず、発表する機会が無かったり、「才能ないから」とあきらめてしまうケースが存在します。
しかし、いざ社会に出てみると、会社に入れば上司から指示される一方、イレギュラーがあれば自分で考えて行動しなければいけないシチュエーションも。
フリーランスになれば、自ら考えて行動し、仕事について立ち塞がる問題を解決していかなければならなくなります。
音工房〇は、新しい形の学び場であり、現代を生き抜き、人生を最後まで楽しむための新しい教育価値の創造を目的としています。
そのために、以下の点を重視しています。
- 答えがないものである創作活動を扱うことで、音楽そのものだけではなく、自らの価値判断を鍛え、決断力を鍛える
- 音楽(デジタル作曲)だけではなく、プログラミングや英語など、複合的なプログラム(STEAM教育)を提供し、分野を横断して学ぶことの重要性への気づきを提言し、実践する
- 答えのない問いに対する問題解決能力を養う
- 失敗を恥ずかしいものではなく受け入れるべき必要なものとして定義し、前に進めるように応援する
- アート教育・創作教育の機会がなかった世帯にもカジュアルに届けられるよう、シンプルな伝え方を心がける
- 一人ひとりの背景を考慮して提案し、共同作業でプログラムを創り出す
- 成果物を一般の人にも聴いてもらえるようにカフェに設置するなど、従来の音楽教室と異なり地域にも開かれた場所として運営する
音工房〇の願い
「もし、もう少し堅苦しくなく音楽を学べる場所があったら?」
「カフェに立ち寄るように気楽に出入りできるアトリエがあったら?」
「児童館と音楽教室の間のような場所を作って、できあがったものを共有できる場所があったら?」
そんな思いもあって、この場所を立ち上げました。
ここだけでは大人も子どもも、「この場所「だけ」は、誰もが自他を受け入れ、自分ならではの表現ができる場所にしたい」という願いではじめています。
音楽に限らず、この世界で生きるためにすることすべて、自らの表現を通して、自分自身を理解し、受け入れることから、すべてが始まると思います。
創作活動には答えはありません。
音工房〇では「スキ!」「楽しい!」を見つけ、学校や普通の習い事では味わえないやり遂げた実感と幸せを感じられる時間を作り出します。
一人ひとりが自分の気持ちに目を向け、この答えのない世界を生きる力を生き延びる力がつけばと願っています。
音工房〇で得られるもの
作品制作や演奏の経験を積み、自分の心を見つめる力
古来より、音楽は日本の武士(薩摩琵琶や能楽)や、ヨーロッパの聖職者(教会音楽)など、音楽を使ったメディアとして以外にも、特権階級の精神修養・教養のためにも用いられてきました。
演奏と作曲を通じて、受講生の方自身やご家族が「こんな気持ち・感性が自分の中にあったんだ」と自ら気づき、後になっても自信としていける内観力を養っていきます。
一人ひとりの優れた感覚を見つけ、引き出し、自信に変える
一人ひとりのことばやセンスに目を向け、「どの人も育つ」の精神で作品作りのヒントをお伝えします。
子どもだけではなく、親も落ち着ける場所
つい、人に迷惑をかけるのが怖くて、先回りして強すぎる叱りかたをしてしまったり、子どもが失敗するのが怖くなってしまったり。
とくに、知的障害・発達障害・ADHD・グレーゾーンなど、子育てにおいて工夫が必要な環境ではなおさら。
どうしてもつきものの「やっちゃった!」を受け入れる場所、安全に子どもと過ごせる場所。
それがまず必要であり、親子ともに緊張を解き、表現を通じて開放する機会をつくることを目的としています。
これは、重度の障害をもつ息子と過ごす中で、私も日々感じていることです。
好きなものを発表する機会
学校やサークル活動以上に、気軽に作品発表ができる場所を作りたいと思っています。
継続的に創作に参加された方は、どなたにもこの場所で発表するチャンスがあります。
講師プロフィール
音工房〇主宰 福井陽介
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